「アナウンサードローン」が企業だけでなく、自治体や消防からも望まれる理由

アナウンサードローン

Best of Japan Drone Award 2018』にて最優秀賞を受賞した「アナウンサードローン」。圧電スピーカーを使用し、災害発生時の避難誘導や遭難者への情報伝達などで使えるだけでなく、日本語以外の最大28カ国語のアナウンスが可能なことから、自治体や観光地、企業の大規模工場などの注目を集めているドローンです。
今回、満を持して受注開始となったアナウンサードローンですが、その開発を行なったクオリティソフト社ドローンビジネス開発部の竹中が、その機能や活用用途などについて説明いたします。

━アナウンサードローンとはどのようなドローンなのでしょうか?━


アナウンサードローンとは、ドローンに搭載した特殊なスピーカーを用いて、上空からアナウンスをすることができるドローンです。一般的に中型~大型のドローンでは、プロペラの風切り音や周辺の騒音によって、何を喋っているのかわからないレベルの音声出力しかできませんでした。

しかし、アナウンサードローンでは大型ドローンであっても、ハッキリと明瞭な音声を届けることができます。

また、AIを用いたアナウンサー機能を搭載しており、日本語の文章を最大28カ国語に翻訳し自然な発音の合成音声を作り出すことができます。

これによって、外国人の方々に理解しやすい言語でアナウンスをすることが可能です。

━どのような利用方法がありますか?━

まず遭難者の救助など、災害時での活用が挙げられます。
たとえば山や海で被災された方、遭難された方を捜索し、物資を運ぶといったことは通常のドローンでも可能です。

しかし、被災、遭難している方に対してドローンが駆けつけるだけでなく、捜索している側の声がけや情報提供を出来るか否かによって、対象者の方の安心度合いが大きく変わってきます。

逼迫した状態では、自分を認識して声をかけてもらえている、自分の名前を呼びかけてもらえるということで非常に安心感を持っていただけるようですし、この後どのくらい待てばいいのか、といった情報を被災者に与えることも可能となります。

アナウンサードローンでは、被害状況の迅速な把握、対象者の捜索、カメラとスピーカーによる対象者とのコミュニケーション、物資の輸送、といった救助に必要な一連の作業が可能となります。

また、昨今では海外からの旅行者の方も多いため、日本語だけのアナウンスでは対応できな実情があります。

そういったシチュエーションにおいても28カ国語でアナウンス可能なアナウンサードローンであれば適切な言語でのアナウンスも可能となります。

インバウンドに注力している自治体などは、このアナウンサードローンを配置しているということが、海外からの観光者にとっての安心感を与える要素に成り得ると思われます。

━リコージャパン社と共同で行なったの実証実験の内容はどのようなものでしょうか?━

リコージャパン社と共同でアナウンサードローンによる「洪水で中洲に取り残された被災者に、情報やライフジャケットをドローンで届ける訓練」をおこないました。
これはリコージャパンのビデオ会議室システム(RICOH Unified Communication System)とインタラクティブ ホワイトボード(電子黒板)をアナウンサードローンと接続し、災害対策本部と現場が災害状況をリアルタイムに共有できる環境を構築し、災害対策本部がドローンによるリアルタイム映像と現場からの報告にて状況を把握し、現場に対応を指示、現場ではアナウンサードローンにて被災者とコミュニケーションを取り、必要な物資を把握してドローンで搬送する、という災害対策の流れを実証実験しました。

リコージャパン社と共同で行なった実証実験の様子

ドローンからのリアルタイム映像を災害対策本部と現場が共有することで、迅速な判断と対応が取れることがわかりました。

またドローンにて声がけを実施することで、被災者とのコミュニケーションが取れ、必要とされる物資を的確に判断し届けることも可能となりました。

アナウンサードローンを使用するシチュエーションや利用する自治体や企業などはどういったところでしょうか?━

自治体、自衛隊等では、災害発生後の捜索救援活動や、避難場所周辺での誘導等のアナウンス、防災無線が届かないエリアへのアナウンス等での利用を想定しています。

一般企業では、規模の大きな工場などをお持ちであれば、災害発生時の被害状況把握、避難誘導等で有効な活用ができると考えています。

また災害対策以外でも、地域やイベント会場周辺での広域アナウンスでも活用可能です。

先ずは災害対策や救助活動をメインの活用方法としてご提案していますが、変わった利用方法として例えば映画やCM等の撮影時にドローンで撮影しながらマイクを使って演者に指示を出すとかもできます。

実際に相談を受けたことがあるのですが、演技指示を出したいが遠くからだと声が届かない、近づくとカメラに映ってしまうといったことがあり、ドローンから指示出しできるといいと言ったものがありました。

人の音声を出力でき、空中を自由に移動できる、カメラで映像も見れるといった機能性を考えると、災害対策以外にも様々な可能性があると考えています。

まだまだ私達が想像もしていなかった活用例があると思いますので、そういった使い方の情報をどんどん発信していきたいと思います。


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